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オーストラリア クィーンズランド州の 高校統一試験、OPスコア、大学入学試験
オーストラリアは広大な国ですから各州に文部省のような組織があり学校を運営しています。国立大学はオーストラリア首都特別区にあるAustralian National University(キャンベラ)1校
だけで、他は州立(公立)になります。(私立大学が2校あります)
クィーンズランド州の高校は州立(パブリック)、私立、カソリックの高校があります。
履修する科目は英語、数学、社会/環境、科学、美術、技術、第2言語、健康/運動などを学びます。
また留学生の為の英語サポートの授業も多くの学校で行われています。
Year12(高校3年)まで終了した学生には9年間有効の Queensland Certificate of Education
(Year12 Certificate、高校の卒業証明証)がもらえます。
“9年過ぎると高校の成績など関係ないよ!” という事でしょう。
そして、大学やTAFEに進学する学生は個々に付与されるOverall Position(OP)で入試に臨みます。
オーストラリアの高校は日本のように普通科(進学校)、工業高校、商業高校などに分かれていません。
学生は選択科目で自分の将来の進路を決めることになります。
もし、自分の高校で工業高校で学ぶ電気や機械、商業高校で学ぶ簿記の授業等が受講できない場合は、
他の学校(TAFE等)で履修し単位を取ります。
したがってクラスという概念が無くホームルーム教室もありません、学生のロッカーは廊下(通路)に
設置されています。
各学生はYear10の終わりまでにYear11,12で学ぶ履修科目を登録します。
履修科目の登録には規則があり、必須科目や科目数(単位数)が決まっています。
各科目は授業の成果やテストの結果等から5段階に
Very High Achievement(A)
High Achievement(B)
Sound Achievement(C)
Limited Achievement(D)
Very Limited Achievement(E)
の成績評価がつけられます。
そして、学生が履修した科目の中から、必須科目等の規則を考慮して成績が良かった科目を選び規定の
単位数のOPが算出されます。
しかし、このままでは科目による難易度の偏りがあるため公平な比較ができません、
そこで各科目毎の平均点等を考慮して、科目の重み付けを行い科目間の不公平を無くします。
これで一つの学校内での全生徒のランク付け終わりますが、大学選考試験としてはまだ不十分です。
多くの高校から学生が集まる大学やTAFEの選考試験では高校間の学力の偏りを加味しなければ
なりません。
たとえば優秀な学生が集まる高校と、そうでない高校の、校内10位の学生を比較してその科目で
同じ能力であるとは言えません。
そこで学校間の、その年の生徒の能力差を知るために州統一の試験
Queensland Core Skills (QCS) TestがYear12の9月1日ごろ2日間で実施されます。
この結果を基に学校間の能力差を無くす修正が全生徒に対して行われ州統一の評価として
OP1 (highest)からOP25 (lowest)の値が付与されます。
各大学では、学部学科ごとに最低のOPスコアーレベルがあって、学生はこれを基に自分が
入学できそうな大学に願書を提出します。
参考までに、クィーンズランド州では
Queensland Tertiary Admissions Centre(QTAC)(高等教育管理センター)と言うのがあります。
そこのサイトのコースサーチコーナーで、例えば薬学(pharmacy) と言うキーワードを入力すると
各大学の薬学が関係する学科の足切り(cut-off) のOPスコアを確認することができます。
この高等教育管理センター(○○TAC)は各州にあります。
しかしながら、他州の学生がクィーンズランド州の大学を受験することも可能です。
このままでは州毎の学生の能力の偏りがありますので公平な比較ができません。
そこで、他の州でも似たような州統一試験を行い、その結果から州毎の学生の能力の偏りを無くす処理
を実施してオーストラリア全国の能力順位をつけ、入学させる学生を選考しています。
他の州では卒業の為の統一試験として実施しHigher School Certificate(HSC)得点を算出します、
そして、全国で通用するAustralian Tertiary Admission Rank(ATAR)を付与しています。
名前は異なりますが、他の州もクィーンズランド州と同じようなやり方をしています。
(2014.01.11)
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