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タックスリターンと小切手について
日本のサラリーマンが毎年12月になると行っている所得税の年末調整(税金の過不足の調整)
と同じような制度がオーストラリアにもあります。
オーストラリアではタックスリターンと呼ばれますが、日本とは大きく異なっている点が
ありますのでご紹介します。
【大きな違い】
会計年度:毎年7月1日から次年度6月30日迄の所得に対して税金の過不足調整を行う在留資格(ビザ)・在留期間による違いがある:
Resident、Foreign-Residentによる無税枠や税率の違い はこちらで紹介しています。
【申告用紙・オンライン申告】
2014年7月分からTAXパックの配布は中止されました。
タックスリターン・オンライン申告 myGov登録、マニュアル・申告用紙のダウンロード はこちらです。
myGovのアカウントを作成してATO(Australian Taxation Office)のサイトから
オンラインでの申告も可能です。
myGovのアカウントの作成方法は上記のダウンロードのサイトで紹介しています。
【申告しなければいけない人】
・会計年度に課税所得(グロス、税引き前)AU$18,200以下の収入があり、かつ納税(天引き)したResident・会計年度に課税所得(グロス、税引き前)AU$18,200以上の収入があったResident
・会計年度に課税所得(グロス、税引き前)AU$1以上の収入があったForeign-Resident
【申告時期】
タックスリターン申告は7月1日から10月31日までに申告する。返金は2~3ヵ月後迄にオーストラリアの銀行の指定口座に振り込まれるか、小切手で返金(郵送)されます。
返金はオンラインによる申告だともっと早くなりますが、50 Business Days以内の返金を
目標にしています。
(あくまでも目標で、私は2013年分は4ヵ月後、2014年は3ヵ月後、2015年は2週間後に返金がありました)
返金は銀行振り込みを推奨していますが、まだ、年間390万枚の小切手での返金を行っています。
【必要書類】
・Payment Summary:日本の源泉徴収票のようなもので、雇用主が1年分の給与や納税額などを記載した証明証を7月中旬までに社員に渡すことが義務となっています。
また、雇用主は同様の物を税務署にも提出しています。
(氏名、生年月日、TAX file No.、就労期間、給与、納税額、会社名などが記載されています)
・毎月のPayment Slip(給与明細)を集めておいてそれで手続することも可能です。
・経費申告を合計AU$300以上行う人は領収証が必要です。
・経費合計がAU$300以下の人は領収証は不要ですが説明が必要です。
(説明を書くには、領収書はあったほうが良いです)
【経費について】
・毎日の通勤費は経費と認められません。(公共交通機関、マイカー(ガソリン、有料道路、駐車料金等)全て不可)
・重い荷物を運ぶ為のマイカー使用や出張の移動交通費は経費として申告可能
(経費の例)
・ファームで安全に働く為の 帽子・手袋・サングラス・日焼け止め
・キッチンで安全に働く為の 長靴 など
あくまでも経費全額が戻ってくるわけではありません、課税収入額から経費分が引かれ
課税収入額が少なくなるだけです。
領収書不要のMax経費AU$300を活用したとして、AU$300には税金がかかりませんので
AU$300 X 0.325 =AU$97.5 (約8200円位)のお得になります。
【自分で申告できるか?】
ある程度、英語ができればインストラクションマニュアルを読みながら、自分で申告することができます。
インストラクションマニュアル(記入要領)の入手はこちらで紹介しています。
ATOの窓口に行くと質問に答えてくれます(前日までの予約が必要)、またはメールでも
質問できます。
TAXエージェントに依頼するとAU$120~AU$150くらいかかります。
年度の途中で日本に帰国する、住所が無くなるので銀行口座を解約しなければならない、等々
TAXリターン以外の要因が制約になることが多いと思います、そんな時は
TAXエージェントに相談されることをお勧めします。
くれぐれも、タックスリターンは税金が全額戻ってくる訳ではありません、収めるべき税金と
実際に収めた税金の差額が戻ってくる(場合によっては追加で納める)です。
【小切手について】
・小切手には受取人の氏名と金額が記載されています。・小切手は訂正・修正すると無効になります。
・小切手は銀行の窓口へ行って換金(入金)します。
・小切手に記載された受取人名義の口座にしか入金できません。
(これが小切手を郵便で送付しても紛失したり横取りされない、キーポイントなんです)
・オーストラリアの銀行の窓口で、自分の口座に豪ドル小切手を入金するのは無料でできます。
・小切手は通常10日以内の処理を推奨しています。
実際は発行から6ヶ月以内であれば受け付けているようです。
但し、発行元銀行に確認をしていますので、時間が経過すると入金までの時間がかかります。
・外貨の小切手を日本で自分の銀行口座に円で入金しようとすると、
最低でも7500円(金額によっては増加します)の手数料が必要です。
(私は1万円相当のUS$小切手を三菱UFJで口座に入金したことがありますが、7500円の手数料を支払い
複雑な気持ちになりました、場合によってはマイナス(手数料のほうが高い)になる事もあり要注意です)
タックスリターンをAU$の小切手でもらっても、日本に居る人にとっては頭が痛い問題ですね。
(2017.09.30)
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